最終的に一緒にいれるのは同じレベルの者同士。「人は合わせ鏡理論」について徹底解説!

「人は合わせ鏡」ってどういうこと?

「人は合わせ鏡」だと言います。

 

この言葉の意味は、「嫌いな人はあなたの姿を投影して差し出されている」とか、「今一緒にいる人はあなたと同じレベルの人」という解釈で使われることがよくあります。

 

まず、「嫌いな人は自分の姿の投影である」という解釈については、心理学でよく言われていることでもあるので、すでにご存知の方もいらっしゃるかと思います。

 

これは、相手の嫌いな部分は自分にもそういうところがあり、その部分について嫌悪感がある。

 

なので、嫌いな相手はあなたの嫌な部分を教えてくれる相手である、という解釈ですね。

 

では、「一緒にいる相手はあなたと同じレベルの人」という解釈については、どうでしょうか?

 

この解釈に基づいた人は合わせ鏡理論は、民度が同じ者同士がくっつくという認識で考えている人が多いです。

 

たとえば、誠実な人は誠実な者同士でくっつき、ろくでもない人はろくでもない者同士でくっつく、というように。

 

しかし、世の中には必ずしも民度が同じ者同士がくっついているケースばかりではありませんよね。

 

クズのような男に、心がキレイで素直かつ優しい女性がくっついていたり、彼氏が疲弊するほどのメンヘラ行動ばかりを起こす女性に、誠実な男性がくっついていたりするケースってあるじゃないですか。

 

このケースって、迷惑をかけられている人の民度が迷惑をかけている人の民度と同レベルかと言うと、そうじゃないですよね。

 

実は人は合わせ鏡理論って、同じ民度の者同士がくっつくことに限定された理論ではないのです。

 

「がっつり共依存できる者同士」「主従関係が出来上がる者同士」も込みで、人は合わせ鏡なんですよね。

 

人は合わせ鏡理論その1・がっつり共依存できる者同士の関係

まず、がっつり共依存できる者同士がくっついた場合の、人は合わせ鏡理論について。

 

共依存について簡単に説明させていただきますと、読んで字のごとく「お互いが依存し合う関係」が共依存になります。

 

分かりやすい例を出すと、アルコール依存症の父親が家族にいるとします。

 

この父親を母親である女性はなんとか依存症から救い出したいのに、酒のつまみになるような料理を作るんですよ。

 

ほかにも、口ではアル中の父親が嫌だと言うくせに、「お酒がなくなると機嫌が悪くなるから」と言ってお酒を絶やさないようにし、アルコール依存を助長させるような行いをします。

 

なぜこの女性がそのような行動を取るのかと言うと、

 

私がいなきゃこの人はダメになる!

 

という状況を自ら作って父親の依存を手助けすることにより、自分自身も相手に依存しているんですよね。

 

つまり、必要とされたいから父親に依存するというわけです。

 

すると父親である男性は母親に依存し、共依存関係が成立します。

 



 

共依存は悪いことなのか?問題。

実は、共依存関係をそんなに悪いことだと思ってない人が多いのですが、良いか悪いかはさておき、かなり不健全な関係であることは間違いないです。

 

なぜなら、共依存関係になると、次のような状態に陥るからです。

 

共依存関係に陥ると起こる状態
    • 相手がいないときは不安やイライラを感じやすい
    • 自分がいないと相手がダメになると思い込む
    • 関係が良いときと悪いときの落差がものすごいので、アメとムチの繰り返しになり洗脳状態になる
    • 2人の間に大きな問題があるのに、それにはお互い向き合わない
    • 関係が良いときが本当の自分たちであると錯覚する
    • お互いが相手の自立を妨げる
    • 相手が自立しようとするとそれを止めるような行動に出る

 

簡単に言うと、共依存状態に陥ったら2人で一人前以下の役割しかできない「ポンコツ状態」になるんですよ。

 

だって、お互いが相手の自立の邪魔をするので、もともと自立していた人でさえも未熟にな人間になっていくんですよね。

 

しかし、共依存状態に陥っている人は、それが不健全であり自分のためになっていないと気づいていません。

 

なぜなら、関係が良いときの状態にすがりついているからです。

 

僕自身、過去にメンヘラと呼ばれる女性と付き合ったことがありましたが、今思い出してもゾッとするぐらいの共依存関係でした。

 

リスカ、OD、救急車、自殺未遂、過剰な束縛、大事な物を壊される、家の中をグチャグチャにされる、包丁を持ち出される、暴力を振るわれるという、いわゆる「メンヘラと付き合ったらあるある」は全部経験しました。

 

その女性がリスカしてない期間が続いたらそれに安心し、リスカをしたら「でも前は1週間に1回はしてたのに、今は1ヶ月に1回だし」というように間違った安心感を覚える。

 

自分がいなくなったらこの子は死んでしまうと思って、別れることができない。

 

問題が山積みなのに、良い関係が続いたらそれに安堵し、問題をなかったことにして見て見ぬふりをする。

 

これは完全な共依存関係ですが、当時は自分が共依存関係に陥っているなんて考えたこともなかったんですよね。

 

もし、誰かに「それは共依存だよ」と言われても、絶対に認めなかったと思います。

 

そうなんです。

 

共依存状態に陥っている人って、それが悪いことだと思ってないし、認めないんですよね。

 

「あの人たちより自分たちはましだから大丈夫」とか、「前は酷かったけど今はそれほどじゃない」というように、認めようとしないです。

 

共依存関係で言うと、前述したアルコール依存症の身内がいるケース以外に、昔の僕のような恋愛、DV彼氏やモラハラ男との関係を想像される方も多いと思います。

 

しかし、共依存とはこのような極端な関係のことだけを指すのではありません。

 

「問題があるのにそれに向き合わず一緒にいる関係」が、すでに共依存状態だと思った方がいいでしょう。

 

たとえば、不倫関係やセフレ関係で悩んでいてそれでも相手と一緒にいるのであれば、それはれっきとした共依存関係です。

 

ちなみに、こちらが頑張らないとつながれないような関係は、共依存ではなくただの依存になります。

 

人は合わせ鏡理論その2・主従関係が出来上がる者同士の関係

続いての人は合わせ鏡理論は、主従関係が出来上がる者同士の関係です。

 

これは、パートナーがモラハラやDVであるケースが多く、抑えつけてくる人と逆らえない人との関係になります。

 

男性が主で女性が従のケースを想像される方が多いかもしれませんが、この立場が逆転しているケースはものすごく多いです。

 

かかあ天下とか鬼嫁とかそんなレベルの話ではなく、妻である女性のやってることが、ただのモラハラやDVというケースは現代では珍しくないんですよね。

 

僕が会社員勤めをしていたとき、その被害に遭っていた男性を実際に何人か見ました。

 

主従関係が出来上がると主である人間は、パートナーに対して日常的に、理不尽なことを要求したり行ったりするようになります。

 

最初は反抗したり反論したりしていても、その度に言葉や力でねじ伏せられるので、そのうち諦めて逆らわないようになるのが特徴です。

 

最初は円満な関係を築くことが目的だったのが、諦めが入った途端に「怒らせないように」「揉めないように」「怒られないように」に切り替わります。

 

すると完全な主従関係が出来上がってしまうのですが、従の立場になった人はほとんどの場合、別れることや離れることを選択しません。

 

なぜなら、主の立場になった人間は相手が離れていかないように洗脳をしかけてくるからです。

 

ちなみに洗脳は、個人間の間でも十分に成立します。

 

たとえば、家の中でずっとモラハラやDVを受けていて、それが終わると平穏が訪れる。

 

家の中という狭い空間の中で言葉や力で抑圧され、それが収まるという繰り返しが日常的に続くと、被害者はれっきとした洗脳状態に陥ってしまうからです。

 

そのとき被害者は、

 

この人がいないと私は生きていけないかもしれない…。
この人が言うとおり、表に出たら自分は何の価値もない人間なのかもしれない…。

 

という不安や恐怖を抱えてしまい、離れようとしなくなるわけです。

 

中には相手を神格化してしまい、ただのモラハラやDVパートナーのことを、「自分のためにそうしてくれる人」と変換している事例もよくあります。

 

余談ですが、ほとんどの場合、加害者は相手を洗脳している自覚はありません。

 

結果的に、そうなってしまったというだけの話です。

 



 

人は合わせ鏡理論その3・民度が同じ者同士の関係

最後は、民度が似ている者同士の合わせ鏡理論です。

 

わざわざ書く必要はないかなと思ったのですが、一応お話しておきます。

 

まず、民度というのは道徳的価値観やモラル、品行など、「成熟した大人としての在り方の度合い」を意味します。

 

なので民度が高い人は、不義理や不誠実なことは行わないので、むやみに人を傷つけたり裏切ったりすることはありません。

 

そして、TPOをわきまえた言動や態度を心がけます。

 

逆に民度が低い人になるほど、高い人と真逆のことをするようになります。

 

民度が近い者同士の合わせ鏡理論は、人格者のパートナーは同じように人格者であったり、ろくでもない人のパートナーは同じようにろくでもなかったりします。

 

たとえば、

 

なんであんな人が結婚できるの!?

 

と思われるような人物に配偶者がいるのって、そのパートナーも同じような民度であることが珍しくないです。

 

人は合わせ鏡理論の恐ろしいところ。

以上3つの関係が、人は合わせ鏡理論に該当するのですが、この法則が恐ろしいのは「1」と「2」に当てはまる場合。

 

何が恐ろしいかと言うと、民度が低い人の方に、無意識に合わせいってしまい、気づけば自分の民度が下がっているところにあります。

 

分かりやすい例を出すと、ろくでもない男と付き合ったり関わったりしてしまい、友達をなくしてしまったというケース。

 

最初は周りの友達も心配して、あれこれ世話を焼いてくれえていたのが、そのうち

 

この子には何を言っても無駄だ。

 

と思って離れていくんですよね。

 

なぜ離れていくのかと言うと理由は3つあります。

 

付き合ったり関わったりした異性によって友達が離れていく3つの理由。

1つ目は、明らかにその男と関わって幸せそうじゃないのに一緒にいること。

 

自分のことを大切にしていないその姿にイライラしてしまうということです。

 

2つ目の理由は、会っても楽しい話にならないということ。

 

友達と会えば、楽しい話に花を咲かせたいじゃないですか。

 

でも、ろくでもない男と付き合ったり関わったりしている女性の中には、友達と会う度に毎回悩みや相談を打ち明けてくるという人がいるんですよ。

 

すると、会っても毎回暗くて重い話になるし、こちらがしたアドバイスもまったく聞き入れてくれないから、もう会いたくなくなるというわけです。

 

ちなみに、自分からは悩みや相談を打ち明けていないのに、友達の方から状況を聞かれるというケースもあります。

 

この場合、抱えている悩みや相談を正直に打ち明けてしまうと、それで引かれてしまう場合もあるんですよね。

 

最後3つ目は、そういう人と一緒にいれる人間と思われるから。

 

分かりやすく言うと、芸能人が反社の人間とつるんでいたら、

 

この人はそっち側の人間と仲良くできる人なんだな。

 

と思う人が多いじゃないですか。

 

たとえ自分はそっち側じゃないと否定しても、周りの人たちはそのように見てくれません。

 

なので、ろくでもない男と一緒にいられるということ自体、あなたも同じような人間なんでしょ?と思われるというわけです。

 

酷いことを言われたりされたりしているのに、それを許してるのは同罪とみなす人もいますからね。

 



 

民度の低下は目に見えないし気づきにくい。だからこそ一緒にいる人間は選んだ方がいい。

昔から、

 

友達は選べよ?

 

とよく言われています。

 

これはもちろん友達に限った話ではなくて、交際相手であっても共通して言えることです。

 

「民度が低い人の方に、無意識に合わせいってしまう」と前述しましたが、実はこれ、民度が低い相手が足を引っ張ってるケースもかなり多いんですよ。

 

つまり、自分の手元に置いておきたいがために、こちらの自立心を奪いにかかってくるんですよね。

 

実は自立心と民度って関係していて、自立するということは、「人に流されない」「相手に引っ張られない」ということなんです。

 

その自立心を阻害されると、流されるし引っ張られてしまうというわけです。

 

今、あなたが一緒にいる相手との関係に何か問題があって、その関係自体に現在悩んでおられるのであれば、それは民度低下のサインかもしれません。

 

その相手と共依存関係になっていないか、主従関係になっていないか、よく考えてみた方がいいでしょう。

 

 

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