実録!ホストクラブの裏側・Vol.3「給料編」

11-016

ホストの給料システムについて。

さて、ホストクラブの裏側を暴露するこの記事も、

3回目を迎えました。

 

 

前回の記事が少々ディープだったので、

今回の記事はホストのお給料について

お話したいと思います。

 

数年前のホストブームの影響もあってか、

ホストクラブという場所は、かなり華やかな

世界だと思われている方も多いでしょう。

 

確かに場所自体は華やかです。

 

ですが、

ホスト自体は別に華やかな人間の集まりという訳ではありません。

 

なぜなら、働いているホストのほとんどが、

まともに稼げていないからです。

 

まともに稼げているのは、

10人に1人ぐらいではないでしょうか。

 

その理由として真っ先に挙げられるのが、

ホストの給料は「完全歩合制」だから。

 

自分のお客さんを作って店に呼ばなければ、

ほんとに「給料ゼロ」です。

 

中には救済処置として、

ヘルプで着いた席でお客さんからいただいた

ドリンクのバックを支払うお店もあります。

 

しかし冗談抜きで、

ほんとにすずめの涙程度のお金なので、

それでは生活ができません。

 

ホストを職業として生活するためには、

やはり自分のお客さんを作って、

お店に呼ばないと話にならない訳です。

 

 

言うまでもなくホストの給料は、

お客さんがお店で飲み食いした金額の、

何%かのバックマージンで成り立っています。

 

お店によって違いますが、

売上に応じてスタッフへの

バック率(還元率)が変わるんですね。

 

最初は大体、

売上の25~35%バックスタートが

主流ではないでしょうか。

 

自分のお客さんが1万円をお店に払ったら、

担当したホストの手元には

大体2,500円~3,500円ほどのお金が入ってくる訳です。

 

そして売上が100万を超えたあたりから、

バック率も50%と上がります。

 

もちろんこのバック率に関しては

お店によって様々なんですが、

100万売り上げて50%バックなら良い方だと思いますよ。

 

ちなみに僕が初めて働いたお店も、完全歩合制でした。

 

しかしここ数年間で、

最低保障給を出すお店も増えてきようですね。

 

それでも1日あたりの日当の相場が、

大体5,000円です。

 

しかもその日当はホストが働いている間、

ずっと続く訳ではないんですよ。

 

早いお店なら1ヶ月、

長いお店なら3ヶ月で保障を打ち切ります。

 

店側からしたら、

「金が欲しけりゃ保障が出てる間に死ぬ気で客をつかめ」

という訳です。

 

ちなみに最低保障給が

7,000円のお店もあります。

 

しかし日当が高くなった分、

保障を早めに打ち切られるんですよね。

 

もちろん、保障を打ち切られた

売れてないホストのほとんどが、退店の道を選びます。

 

正々堂々と「辞めます」と言って

簡単に辞めさせてもらえないお店が多いので、

飛ぶ(店に無断で退店すること)人間が後を絶ちません。

 

もちろん、稼げる稼げない以前の問題で、

飛ぶホストも多いんですが。

 

給料ゼロなのに辞めないホストがいる。

じゃあ売上をちゃんと上げているホストだけが

店に残るのかというと、そうでもないんです。

 

飛ぶ人間が多い中、

何ヶ月も働いてたとえ給料がゼロだろうが、

そのまま働き続けるホストもいるんですよね。

 

稼げなくても店に残る人間は、

こういった理由から

ホストを続けることを選びます。

 

・このまま引き下がれないから

・今引っ張っている客が、もう少しで太客(店でお金をたくさん使ってくれるお客)になりそうだから

・一緒に働いてる奴らと離れたくないから

・どうしても見返したい奴がいるから

・働くとこないし、店にいれば寮もあるし、誰かしらご飯おごってくれるから

 

などなど。

 

最後の理由以外は、

店側からすれば嬉しい限りですよね。

 

でもいくら志は高くても

表面上は夢を売る仕事なので、

服装は常に華やかにしとかなければ

いけないですよね?

 

ということは、

仕事着をちゃんとしなくてはいけない訳です。

 

でもお金がないから、

服なんて買えない。

 

そこで「スーツ貸与」というシステムが登場します。

 

よく色んなホストクラブの求人欄にも

「スーツ貸与」と書いてありますが、

その仕組みを説明させていただきましょうか。

 

ホストクラブのスーツ貸与システム。

ほとんどのお店がこういったシステムなんですよ。

 

最近は私服着用OKのお店も増えましたが、

それでもスーツ着用が主流のホストクラブが

まだまだ沢山あります。

 

新人ホストは入店したての頃、

ちょっと細めのリクルートスーツみたいな

スーツを着ていることが多いんですよね。

 

でもそれだと、

いくらシャツやアクセサリーをそれっぽくしたところで、

結婚式の二次会に行く男性とそんなに変わらない訳ですよ。

 

そして、

新人ホストが入店して2週間~1ヶ月ほど経ち、

上の人間が「コイツは飛ばなさそうだな」と

判断したら、こう言います。

 

お前、スーツそれしか無いの?

しばらく俺の仕事着、貸してやろうか?

 

ある意味、

新人くんが正式に仲間と認められた

瞬間でもあります。

 

おまけにレンタル品とはいえ、

装備品パワーアップ。

 

翌日、おさがりのホストスーツに

身を包んだ新人くんは、

先輩スタッフ達にかこまれて

「おお~。いいじゃ~ん。」

なんて言われてもてはやされる訳です。

 

新人くんも、

「え、そっすか?似合ってます?」

なんて言いながらもちろん喜んでます。

 

これがホストクラブの

「スーツ貸与」システムです。

 

もし新人くんがスーツを持っていない場合だと、

もちろん入店初日から貸出が行われます。

 

幹部ホスト

「アイツさ、スーツ持ってないらしいから、

体格も合いそうだししばらくお前のスーツ

貸してやって。」

 

中堅ホスト

「え~ヤですよ~。

僕この前の新人にスーツ貸して、

そのまま飛ばれましたもーん。」

 

幹部ホスト

「大丈夫だって。

アイツは飛ばないって。たぶん。」

 

中堅ホスト

「ほら~。

たぶんって言ってるじゃないですか~。」

 

先輩ホスト

「知らねーよ俺もそいつが飛ぶか飛ばないかとか。

な?頼むわ?

今日仕事終わったら飯おごるからさ。」

 

中堅ホスト

「分かりましたよも~。

次は他のやつに頼んでくださいね。」

 

なんて会話を繰り広げながらね。

 

今でこそホスト服はネット通販などで

だいぶ安く買えるようになりましたが、

数年前はちょっと良いデザインの

ホストスーツを買うとなると、

結構な金額が平気で飛んでましたからね。

 

だから売れていないホスト達は、

先輩ホストのスーツのおさがりや、

自分たちでお金を出し合って買った

インナーやアクセサリーを日替わりで、

交換して着用していることが多いです。

 

そして店がオープンする前や、

出勤前の寮では、ホスト同士でこんな会話が

繰り広げられています。

 

「お前、昨日この服に酒こぼしたやろ!

めっちゃ酒くさいやんけ!」

 

「あれ?お前に貸した指輪は?

いや、覚えてへんことないやろ!

お前昨日酔っ払って席で外してたやん!」

 

「ちょ、このシャツの襟、汚すぎるやろ!

ファブリーズしても無駄やって!

それ、汚れ落とすやつちゃうやん!

ファブリーズそんなに万能ちゃうわ!

そろそろクリーニング出そか・・・。」

 

という感じでね。

 

僕がお店をやっていた頃とはすっかり夜の世界も変わりましたが、

時代が変わってもおそらく、

「先輩ホストからのスーツ貸与」

というシステムは、今でも健在だと勝手に思っています。

 

しかし裏側みると夢がねーなあ。

 

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