生きていく上で絶対に必要な「言うことを聞かない能力」ってなに?
with onlineで152回目のコラムがアップされました。
今回は、「我が子が将来“自己肯定感が高い大人”になるための子育て環境・方法」について、執筆いたしました。
自己肯定感の高低は多くの場合、養育環境で決まると言われています。
つまり、子どもが自己肯定感が高い大人に育つかどうかは親の責任が重大なのですが、親の自己肯定感が低いと負の連鎖が生まれやすいです。
どういうことかと言うと、親の自己肯定感が低い原因を作っているのは、その親や親族であることが多いわけです。
自己肯定感って、一緒にいる人間の影響で低くなったり高くなったりするのですが、どんな影響を与えると自己肯定感が低くなるのかと言うと、次のようになります。
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- 否定
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- 無関心
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- 無視
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- 比較
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- 押し付け
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- 威圧
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- 抑圧
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- 責任転嫁
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- 過干渉
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- 決めつけ
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- 暴力
これらの行いの掛け合わせを繰り返し続けることによって、対象者の自己肯定感はどんどん下がっていきます。
親の自己肯定感が低い場合、その親が自己肯定感を下げる行為を繰り返し行っていた可能性が高いですが、我が子に対して自分がされていたことを繰り返してしまう場合があります。
よく、「DVをされた子どもは大人になってからDVをする」なんて言われていますが、必ずしもそのようにならないのは当然です。
ただ、自分がされてきたことを無自覚で我が子や人にやってしまうケースがあるのは、紛れもない事実です。
【親がDVやモラハラだったからって、遺伝したり自分も同じようになったりするとは限らないんだよ論】
自己肯定感を親に下げられてしまった場合。
どのようにして自己肯定感を高めればいいのかと言うと、まずは親のあり得なさや未熟さを自覚する必要があります。
しかし、自分の親を神格化してしまっている人や、悪く思いたくない人は、この自覚段階でつまづくことが多い。
中には、「親に逆らったことがない・逆らえない」という人もいますから、このような状態に陥っている人は、本人が思っている以上に深刻なんですよね。
生きていく中で、必ず身につけておいた方がいい能力って色々ありますが、その中で「言うこと聞かない能力」って絶対に必要なんです。
今回は、そんな「言うことを聞かない能力の身につけ方」について、徹底解説いたします。
目次
親に逆らえない人がダメだと言われる理由。
親に逆らえない人はダメだとよく言われていますが、なぜダメなのかと言うと、こういうことなんです。
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- 自分の意見を通せない
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- 自分の考えに自信がなくなる
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- 親の意見がないと動けない
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- 親がダメだと言うことには従う
前回のブログでもお話しましたが、親に逆らえない人って自立できてないんですよね。
ちなみに、「親に逆らう」というのは、何がなんでもダメだと言われていたことを「強行突破した」までが込みです。
ダメだと言われていたことに逆らったけど、結局屈服してしまったのであれば、それは逆らった内には入りません。
親に逆らうとは、「言うことを聞かないからダメだと言うのを諦めた」という状態に親がなることなんです。
もちろん、成人するまでの間は逆らえることにも限りがありますが、成人してからは自分の人生を自分で作ることができます。
成人してからも、自分の人生に口出しされているのであれば、それは親離れ子離れができていない状態だと言えるでしょう。
ほかにも、親に逆らえない人がダメだと言われているのは、結婚後に配偶者が苦労することになるからです。
なぜなら、義実家の干渉を防いでくれないので、嫁姑問題や夫婦間の衝突が起こりやすいんですよね。
とくに過干渉で、子どものすることに何かと口を挟むような親であれば、結婚後にも「絶対に」口を挟まれると思っておいた方がいいです。
「親に逆らったことがない・逆らえない」という人は、パートナーを守ってくれません。
相手の親のせいで離婚したというケースがあるのは、そのためなんですね。
子どもを洗脳するから、親に逆らえない子どもができあがる。
やりたいことが子どもに見つかったとき。
子どもの意思を尊重する親なら、我が子の自由にさせます。
たとえ危険なことや犯罪につながるようなことを子がやりたいと言っても、頭ごなしに否定することはありません。
「なぜそれをやりたいのか?」「どうしてもそれじゃないとダメか?」「他の道はないか?」などを話し合いながらお互いの妥当ラインを探すのが、子どもに理解がある親の教育です。
しかし、自分の思うような大人に育ってほしいと願う親は、理想の子ども像に必要がないことを我が子がやりたいと言ったときは反対します。
そのとき、親はこう言うのです。
「あなたのためを思って言っている」
「あなたが可愛そうになるから言っている」
「あなたの将来のためを思って言っている」
こうやって子どもの自主性や主体性を奪い、自分の理想とする子どもに近づけていくのです。
言うまでもなくこの方法は、ただの親のエゴでしかなく悪質な洗脳だと言えるのですが、ほとんどの子どもにとってそうは思えません。
「私(僕)のためを思って言ってくれてるんだ」と解釈してしまうんですよね。
子どものやることにいちいち干渉してきたり否定したりする親が厄介なのは、歪んではいるけど、本人なりに子どものことを愛しているところにあります。
もちろん、それは本当の愛とは言えないのですが、子どもからすると「愛してくれている」と実感するときもあるので、どれだけ干渉されても否定されても、親のことを嫌いになれません。
親からの愛情を感じることがなく否定され続けていたのであれば、その子どもはいずれ親のことを嫌うはずです。
さらに今までの反動で爆発し、親に逆らうようにもなるでしょう。
しかし、「親に逆らったことがない・逆らえない」という人のほとんどは、それができません。
洗脳の基本は「アメとムチの繰り返し」って言われてるじゃないですか。
つまり、その親なりの愛情を与えるのがアメで、干渉と否定がムチになるというわけです。
その結果、親に逆らえない子どもが誕生するんですよね。
親に逆らうとは、自分のやりたいことを押し通すこと。
昔から、せっかくやりたいことがあるのに、「親が許してくれないから」という理由でやりたいことができない人の意味が分かりませんでした。
なぜなら、
親に内緒でやったり、
『この子は言い出したら言うこと聞かへん』って
思わせたりしたらええだけやん。
と思っていたからです。
手前味噌で恐縮ですが、今僕がこの仕事をしているのは、確実に「言うことを聞かない能力」が大きく作用しています。
下記動画でお話したとおり、当時はゴリゴリの学歴社会真っ只中で、一時は家庭教師が3人つくような環境で僕は育ちました。
【今さらだけど】藤本シゲユキって何者なの?【自己紹介】
小中高と私立の学校に通わせてもらったのですが、小5~高校を辞めるに至るまで、勉強しかしてなかったような気がします。
一番思い出に残っているのって、14歳のときにギターを始めたことぐらいですが、そのときも最初は反対されていました。
僕が通っていた高校には、「特進クラス」という勉強しかしないような学級があって、よほどテストの点数が悪くない限り、強制的にそのクラスに入ることになるんですよ。
ただでさえ勉強ばかりしてきたのに、もっと勉強しないといけない環境を目の当たりにしたとき、自分の中で何かが崩れたことを今でもはっきりと覚えています。
これ以上勉強なんてしたくない。」
こう思ったんですね。
そして、高校中退を決意したわけですが、もちろん簡単には辞めさせてくれないわけですよ。
詳しくは自己紹介動画をご覧いただけると幸いですが、僕が何をしたのかと言うと、
この子には
もう何を言っても
無理なんやな。
と母親と祖母に思わせるまで反発しまくったんですね。
つまり、話しても許してもらえないんだったら強行突破するしかないと考え、家族が折れるまで意地でも高校に行きませんでした。
この部分だけを見れば、勉強するのが嫌になった子どものドロップアウト劇ですが、この経験を通じて僕は次のように学んだのです。
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- どうしてもやりたいことがあるなら、反対されても押し切らないといけない
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- 話し合っても分かってもらえないときは、強行突破するしかない
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- 自由がほしいなら、言うことを聞かないことも必要
どんなに偉そうなことを言っても、当時の僕は未成年なわけですから、親の承諾がないとできないことも沢山ありました。
実家にも住まわせてもらっていたので、いくら自由になったとは言っても、家族に迷惑がかかるようなことはしなかったつもりです。
まあ、グレて暴走族に入ったとかじゃないですからね。
ただ音楽がやりたかっただけで。
高校中退を通じて、言うことを聞かない能力が開花したわけですが、やりたいことが見つかったときに限って、人に反対されることが多かったような気がします。
この仕事を始めたときもそうだし、当時勤めていた会社を辞めて独立するときもそうだったし、人間のレベル論を公開するときもそうだったし。
僕がまだ悲恋改善アドバイザーと名乗っていたとき、よく当たると評判だった占い師からは、「上手くいくのは最初だけで、その仕事を続けていたうつ病になる」って言われたんですよ。
人間のレベル論に至っては、思いついたときにテンションが上がりすぎて、当時友人と呼んでいた男に内容を話したのですが、「絶対に公開するのやめとけ」って言われたんですよね。
おい、お前ら。
俺はピンピンしてるし、幸福のための人間のレベル論は出版するまで至って、いまだに売れとるぞ。
もちろん、僕が今の仕事だけで生活できているのは、沢山の方々の支えがあってのことですが、藤本シゲユキがやりたいことをねじ曲げて言うことを聞く人間だったら、確実に今の自分は存在していません。
親に逆らうって、言うことを聞かない能力を手にするための、最初の砦なんですよ。
とくに、過干渉で否定ばかりしてくる親なんだとしたら、話し合っても分かってもらえないと思った方がいいです。
だから、分かり合うことを目指すのではなく、自分を貫き通すための強行突破が必要になるんですよね。
ここを突破できない人は、一生自立できません。
親が子離れしてないのは、子どもが拒絶してないせいもあるのです。
親に結婚相手を反対される理不尽さ。
この仕事をしていると、相手の親から結婚を反対されているという話を、クライアントさんからよく聞きます。
なぜ反対されるのかと言うと、家柄や仕事、収入面、離婚歴といった表面的な部分で子どもの結婚相手をナシ判定しているからです。
令和の時代になってもいまだにそういう親がいることに驚きですが、当事者同士で結婚の話が出ているのに、
親が許してくれないから
結婚できない…!
という男性って結構多いんですよね。
息子の結婚を反対する親って、彼女である女性のことを見下しているわけですから、その時点ですでにブチ切れ案件なのに、逆らえない上に言いなりになってるんですよ。
ここで、言うことを聞かない能力がある男性なら、強行突破します。
結婚を認めてくれないなら絶縁するというような、親が結婚を認めざるを得ないような条件を提示してくるんですね。
そして、彼女の親に会いに行き、事情を話して説得を試みます。
昭和の頃のように、駆け落ちするカップルは現代ではほとんどいないでしょうが、これはまさしく親に逆らった男女が取った最終手段と言えるでしょう。
親に結婚を反対されて逆らえない男性の多くは、許してくれない親のせいにして、
親が結婚を許してくれないから、
もう説得するの疲れた!
というように自暴自棄になります。
しかし、これは親のせいではないのです。
親に逆らえない自分の心の弱さのせいなのです。
親子そろって親離れ子離れができてないから、このような状態になるんですよね。
万が一、彼女である女性が相手の親を説得できたとしても、その男性が親に逆らえないままなんだとしたら、結婚後も義実家から干渉されることでしょう。
嫁姑問題がなくならないのって、夫である男性が全力で奥さんの味方をしないから起こるんですよね。
どれだけ誠実で素敵な男性であったとしても、親に逆らえないというだけで様々な悲劇を生んでしまうのです。
言うまでもなく、柔軟性に富んでいて人間ができた親なんだとしたら、逆らう必要性がないのでその限りではありません。
しかしそうじゃないのであれば、親に逆らうことができない内は、親の決めた人生を歩くことになると思った方がいいでしょう。
以上になります。
「言うことを聞かない能力」を身につけると、次のようなメリットがあるんですよ。
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- やりたいことに忠実になれる
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- 自分の意見や考えを貫くことができる
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- 人に流されなくなる
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- 多数決に惑わされなくなる
-
- 自分の人生を歩くことができる
冒頭で、「言うこと聞かない能力は、生きていく上で絶対に必要」だとお話した理由を分かっていただけたでしょうか。
この能力を身につけるためには繰り返しになりますが、親に逆らうことが最初の砦になります。
どうしてもやりたいことが出てきたとき、応援してくれる人ばかりだったら何も苦労はしません。
しかし、ときには一番応援してほしい人が、反対をしてくるときだってあるのです。
そのとき、抗わないまま屈服してしまうと、一生消えない後悔を背負う可能性があることを忘れてはいけません。
自分の人生を歩むためには、強行突破しないといけない場面もあることをお忘れなく。
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