実録!ホストクラブの裏側・Vol.6「回収編」

 

飛んだ人間から、未収金を回収できるのか?

さて、大好評なこのシリーズ。

 

「早く続きを書いてください!」という

メッセージを毎回沢山いただきます。

 

ちょっと更新は遅めのこのシリーズなのですが、

あくまでこのブログのメインとなるのは、

悲恋にならないための記事なんです。

 

楽しみにされている方には申し訳ありませんが、

どうかご理解のほど、よろしくお願いいたします。

 

前回の「未収編」では、

お店に未収を作っておいて飛ぶ女性客に

焦点をあててお話しさせていただきました。

 

もちろん、飛ばれたまま放置していては

ホストの名誉にもかかわりますし、

何より飛んだ身分でありながら

他店で平然とお酒を飲むヤカラを許すことは出来ません。

 

 

では飛んだ人間から、

どうやって未収金を回収するか?

 

まずは、正攻法をお話しいたしましょう。

 

女性客が飛ぶ前に、

借用書を書かせるのです。

 

書かせる場所はどこだって構わないのですが、

担当のホストが働くお店で書かせるのが、

一番安全ですね。

 

他の場所であれば、

相手が書くことを拒否してしまう可能性があるから。

 

なぜなら、

借用書を書いてもらうという行為は、

馴染みがない人間にとって

恐怖の代物でしかないからです。

 

書くのをためらって急にごね出したり、

逆ギレする女性客も中にはいるんですよ。

 

そういったことにならないよう、

自分のお店の中で幹部以上の人間に

付き添ってもらいながら、

女性客に借用書を書いてもらっていました。

 

幹部以上の人間であれば、

そういった場面に慣れていることもあり、

相手がゴネても言いくるめる話術があるので。

 

多額の未収金を作って飛ぶ女性客の多くが、「人として」の部分が欠落している。

しかし、注意しないといけないのは、

ただ店内で書かせるだけでは危ないのです。

 

ちゃんとドアを開けっぱなしにして、

必ず他の女性客を入店された状態で

書かせないといけない。

 

なぜなら、借用書を書かせた人間に、

「監禁された」と警察に言われることを防ぐためです。

 

ドアを開けていれば監禁罪にはならないし、

他のお客さんがいればもし最悪の事態になったとしても、

証言してもらえるからなんですよ。

 

基本的に未収を飛ぶ女性の言い分というのは、

全く筋が通っていません。

 

もちろん、義理も通しません。

 

なので、

中には警察にあることないことを

喋る女性がいるのです。

 

あれだけはしゃいで飲んで騒いでしていたのに、

いざ払わなければいけない段階になると、

さも自分が被害者かのように立ち振る舞う。

 

本当にとんでもありません。

 

そして無事、

借用書を書かせたからと言って、

まだ安心してはいけない。

 

ちゃんと相手の身分証のコピーを

取らないと意味がありません。

 

これは、借用書に書かせた住所と、

身分証に記載してある住所が、

一致しているか確認するためでもあるのですが、

相手が実家に住んでいる場合に、

効力を発揮するからなのです。

 

しかし、住所不定で色々な風俗店を渡り歩き、

いつ行方が分からなくなってもおかしくない女性客も中にはいます。

 

その場合はどうするか。

 

相手の携帯電話から、

親族の電話番号を全部洗い出します。

 

もちろん、

携帯を無理矢理奪うわけにもいかないので、

相手がゴネた時のために

長期戦覚悟で説得しなければいけない。

 

これはなかなか骨が折れる作業でした。

 

ことの重大さを分かっていない女性。

特に印象に残っているのが、こんな女性客です。

 

「え、やだやだ、携帯見せるとか無理!」

と言ってゴネまくるから、

うっとうしいなあと思って説得を続け、

やっと携帯を見せてもたえたと思ったら、

他店のホストとキスしている待ち受け画面が。

 

「だから見せるのイヤだったのに!」

とか言われても、

知るかボケ!

 

晴れて、

こちらが欲しいものが一通り手に入ったら、

ようやく「じゃあ帰っていいよ」となる訳です。

 

真面目に人生を生き抜いてきた読者さんは、

「借用書まで書かせたんだから、もう安心。」

と思うかもしれませんが、

そうは問屋がおろしてくれません。

 

未収を飛ぶ女性にとって、

借用書を書かせただけでは、

なんの意味もないのです。

 

最初の頃は入金期限を守り、

きちんと返済を繰り返していた彼女たちも、

時が経つにつれ返済が遅れがちになり、

いずれ飛びます。

 

借用書を書いてもらっても支払いが滞った場合。

そこでやっと借用書の出番です。

 

まずは警告の意味をこめて、

内容証明を送ります。

 

ちなみにご存知の方もいるかもしれませんが、

内容証明自体にはなんの効力もありません。

 

言うなればただの脅しです。

 

「お前、○○日までに金払わんかったら

知らんからな?

分かってんのか?ああん?

こっちには証拠残ってんのやぞ。

裁判起こされても知らんからな?

言うたで?俺言うたで?」

 

というのが内容証明。

 

ただの警告文書なんですが、

内容証明を知らない人間にとっては、

やはり恐怖の代物でしかありません。

 

未収をして飛ぶ女性たちは、

基本的にそういった知識がないので、

内容証明が家に届くだけで恐れてしまい、

再び返済をしてくれるようになります。

 

先ほど身分証のコピーをとるくだりをお話ししましたが、

女性客が実家住まいの場合、

内容証明を送ると親御さんが立て替えて払ってくれる

場合があるんですよ。

 

内容証明が実家に届いたとき、

きっとその家族は修羅場になっているでしょうが、

でもそんなの関係ねえ。

 

どう考えても、飛ぼうとする方が悪いです。

 

内容証明を送ればもう安心、

というわけではありません。

 

もちろん、

そんなに可愛げがある女性ばかりではないのです。

 

内容証明を送っても、

依然として連絡無視を決め込む女性もいます。

 

内容証明を送っても無駄だった場合。

そういった場合に登場するのが、少額訴訟。

 

少額訴訟は60万円以内の借金であれば、

弁護士や行政書士に依頼するまでもなく、

自分1人で起こせるような簡単な裁判です。

 

しかも、判決がその日のうちに出るというスピーディーさ。

 

この段階で、ほとんどの女性が

再び返済をするようになってくれます。

 

なぜ払うようになるのかと言うと、

彼女たちは差し押さえや強制執行が

どういうものかを分かっていないので、

私物と住むところを全て奪われることだと

思っているからなのです。

 

そんな恐ろしい目に遭うのなら、

未収を払った方がいいと考えてしまう。

 

ちなみに、

「ほとんどの女性が返済する」

と言いましたが、もちろん、

ここまでされても無視をし続ける

図太い人間がいるのです。

 

じゃないと借金の回収は

かなり楽な作業ということになってしまいます。

 

内容証明が届いても、

少額訴訟を起こされても、

相手が動じないのは

民事訴訟の抜け道を知っているから。

 

おそらく、過去に同じ経験をしたことがあるか、

他店のホストが裏技を教えたかの、どちらかでしょう。

 

他店のホストからすれば、

自分のお客さんがライバル店の未収を払うということは、

その分、自分に使ってくれるお金が減るということを意味します。

 

だから容赦なく、

未収を飛ぶ入れ知恵を女性客にするのです。

 

なんとも腹のたつ話ですが、

ほとんどの場合が入れ知恵をしたホストもいずれ、

その女性客に未収を飛ばれることになるんですけどね。

 

では次回、「裏回収編」では、

ウシジマくん展開になります。

 

どうぞお楽しみに。

 

 

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実録!ホストクラブの裏側・Vol.6「回収編」” に対して2件のコメントがあります。

  1. Maa より:

    借用書。。。やっぱり書いてと言われるほうは怖いと感じるものなんですね。お仕事だときちんとしてもらわないとですしある程度仕方ないと思いますが、書いてと頼むほうもとても辛いですね。

  2. >Maaさん

    コメントありがとうございます。
    そうですね。なにが辛いかというと、それまで店の人間とお客さんという立場だったとしても、仲良かったりした時期もあるので、借用書を書いてもらう段階になると、それまでの信頼関係が崩れてしまう場合もあるんですよね。
    「え、私にそんなことさせるの?」と素で言う女性もいました。
    それは女性客の甘えでもありますが、借用書を書いてもらうことは、やはり気が進まない業務でしたね。

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