気持ちを分かってほしいだけなのに、分かってもらえない理由を詳しく教えてやんよ。

withonlineで67回目のコラムがアップされました。

 

今回のテーマは「人の気持ちを考えること」について。

 

日本人は優しい種族だといわれていますが、その反面、人の気持ちを考えることが苦手な側面もあります。

 

今日のブログでは、「なぜ人の気持ちを考えることができないのか?」について、さらに掘り下げてお話したいと思います。

 

なぜ気持ちを分かってほしいだけなのにすれ違いが起こるのか?

悲しい、腹が立つといった「傷ついた気持ち」を分かってほしくて言っただけなのに、求めていない答えが返ってくること。

 

よくありますよね。

 

恋愛コラムなどでよくいわれる「多くの女性はアドバイスがほしいのではなく共感がほしいだけ」という情報もこれに当てはまりますが、それ以外の場面でも傷ついた気持ちを踏みにじられている女性はかなり多いです。

 

「ただ気持ちを理解してほしいだけ」といういたってシンプルな構造なのにもかかわらず、それでも理解できない人が多いのはなぜなのか?

 

その答えは、相手の捉え方の「解釈」が違うんですよ。

 

下記図を見てください。

 

 

こちらはただ気持ちが分かってほしいだけなのに、相手の捉え方が「主観」「理論」「感情」「消失」になってしまうと、たちまち噛み合わなくなってしまうんですよ。

 

このすれ違いが起こっている限り、気持ちを理解してもらうことはできません。

 

分かりやすく言うと、こっちは東京に行きたいと言ってるのに、相手はなんとかして大阪に行こうとする感じです。

 

つまり、「私は東京に行きたいって話しをしてるから、まずその話しをちゃんと聞いて理解して」ということを分かってもらわないと、相手は話しの意図を理解しようとせず大阪に行こうとするのをやめないわけですね。

 

では、すれ違いが起こる原因の「主観」「理論」「感情」「消失」とは一体なんなのか?

 

下記にまとめてみました。

 

主観

全否定

    • こちらの意見や考えを全否定すること

統計持ち出し

    • 相手が生きてきた中で築いた統計・データを持ち出されること

常識

    • 相手が常識だと思い込んでいるもの

決めつけ

    • こちらの人間性を勝手に決めつけられること

押し付け

    • 相手の意見や考えを押し付けてくること

 

理論

情報

    • 相手が知り得た情報を持ち出されること

屁理屈

    • 筋が通らないこじつけの理屈

正義

    • 相手が良かれと思っている正しいこと

解決策

    • 問題の解決案の提示をすること

一般論

    • 一般的に広く知れ渡っている「そういうもの」

 

感情

高揚

    • テンションが高く気持ちが昂ぶっている状態

怒り

    • 分かってないなと感じることで生まれる相手の感情

疑い

    • こちらの人間性に懐疑的になる状態

イライラ

    • 思い通りにならないことによる相手の不満

呆れ

    • 見放し・見下し

 

消失

うわ被せ

    • こちらの意見や考えを無視して感情的に上塗りしてくること

スライド

    • 勝手に相手の話しにすり替えられること

無関心

    • こちらにまったく興味がない状態

責任転嫁

    • こちらのせいにされること

逃げ

    • なかったことにして逃げられる状態

 

とまあこんな感じになるのですが、実際に会話例を出して解説させていただきます。

 

気持ちを分かってもらえない例・仕事編

まずは仕事編でのすれ違いについてです。

 

気持ちを分かってほしい側の人の台詞が「一生懸命に仕事を頑張っている」という前提で読んでいただけると幸いです。

 

アドバイスされる

今日仕事で上司にすごい怒られて・・・。

仕事に関係ないことまで持ち出されて、

めちゃめちゃ酷いこと言われたんだ。

 

どんなこと言われたの?

 

仕事のミスしたのは私が悪いんだけど、

「夜遅くまで遊び歩いてるからたるみが出るんだ」とか

「どうせ家に帰っても何もしてないんだろう?」とか。

酷くない?ほんとすごく傷ついた。

 

あー。そういう人なんだって分かってたら、対処できるんじゃない?

前読んだ本に書いてあったんだけどさ、

「なぜミスが起こったか」「次からそのミスが起こらないようにどう対処するか」を

余計なこと言われる前に言ったらいいんじゃない?

 

いや、そういうことを求めてるんじゃなくて・・・。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「情報」「正義」「解決策」

 

前述した「多くの女性はアドバイスがほしいのではなく共感がほしいだけ」というケースです。

 

しかも相手は「良かれと思って言っている」から悪気がありません。

 

だから「そういうことを言ってほしいわけじゃない」と思っていても、言えないんですよね。

 

その結果、気持ちを分かってもらえないモヤモヤと、相手も悪気があったわけじゃないというモヤモヤを抱えてしまうわけです。

 

「そういうものだから」

今日仕事で上司にすごい怒られて・・・。

仕事に関係ないことまで持ち出されて、めちゃめちゃ酷いこと言われたんだ。

 

まあどこの職場に行ってもそういう人いるよね。

仕事ってそういうものじゃない?

【気持ちを分かってもらえない理由】

「統計持ち出し」「常識」「一般論」

 

分かってほしい気持ちを一瞬で台無しにする黒魔法の言葉「そういうものだから」。

 

たとえ「そういうものってどういうものなんだよ!」と聞いたところで、相手も詳しく理由を説明できないんですよね。

 

なぜなら、深く理由を考えずに「そういうもの」とされることに流されてしまったからです。

 

ちなみに類義語で「そういうこともあるよ」があります。

 

「もっと頑張れ」

上手くいかないことが多くてもうつらいです・・・。

この仕事、向いてないんじゃないかって自信もなくて・・・。

 

大丈夫だよ!

もっと頑張れ!

応援してるからさ。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「押し付け」「正義」「高揚」

 

こういう返しをしてくる人間は、「頑張ったらなんとなる信者」です。

 

しかも、具体的にどう頑張ったらいいかも教えてくれません。

 

さらに、元々のエネルギーのタンク量が人より大きい上に、ほかの人間も自分と同じ熱量を出せるはずだと思ってるんですよ。

 

だからこういった精神論や根性論で返してくるんですね。

 

「周りはもっとやってるよ」

上手くいかないことが多くてもうつらいです・・・。

この仕事、向いてないんじゃないかって自信もなくて・・・。

 

努力が足りないんじゃないかしら?

周りの人、もっとやってるわよ。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「決めつけ」「統計持ち出し」「呆れ」

 

向上心が高く、自分や周りの人間と同じ努力を求めてくる人です。

 

このタイプの人も精神論や根性論が根っこにあるので、相手の気持ちを理解するという習慣がありません。

 

もちろん、大した努力もしてないのに泣き言を言ってこられたら、向上心がある人は腹が立つんですが、一生懸命頑張ったのに結果が伴わない人に対して追い打ちをかけたら心が折れてしまいます。

 

「なめてんの?」

上手くいかないことが多くてもうつらいです・・・。

この仕事、向いてないんじゃないかって自信もなくて・・・。

 

あのさあ。

君、この業界なめてんの?

【気持ちを分かってもらえない理由】

「全否定」「イライラ」「呆れ」

 

叩き上げで今の会社や地位を築いた人によくある発言です。

 

自分がかなりの努力と苦労をして這い上がってきたから、泣き言を言う人に対して全員「なめてる」と思っているのも特徴の一つ。

 

こういう人は泣き言を言いたかったのに言えなかった背景もよくあって、だから言ってくる人間に腹が立つという心理であることも多いです。

 

「そんなんじゃやっていけないよ」

上手くいかないことが多くてもうつらいです・・・。

この仕事、向いてないんじゃないかって自信もなくて・・・。

 

うちはまだ良いほうだと思うよ。

みんな頑張ってるんだしさ。

そんなんじゃどこ行ってもやっていけないよ。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「統計持ち出し」「情報」「一般論」

 

今の仕事に対して希望をなくしてしまった人に多い発言です。

 

「仕事はお金と生活のためにするもの」と割り切っている人に多く、「仕事=つらいもの」という固定観念が根付いていることは珍しくありません。

 

「他よりましだから」「贅沢言っちゃいけない」というように、今の自分になんとか折り合いをつけて生活している人ですね。

 

「じゃあ辞めれば?」

上手くいかないことが多くてもうつらいです・・・。

この仕事、向いてないんじゃないかって自信もなくて・・・。

 

じゃあ辞めれば?

代わりはいくらだっているんだよ。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「全否定」「呆れ」「無関心」

 

従業員や部下をコマだと思っている人に多い発言です。

 

だからその人たちに興味もないし、使えなくなったら補充すればいいぐらいの考えなんですね。

 

実際、こういう人間が上に立つと仕える人間はめちゃめちゃ苦労します。

 



 

気持ちを分かってもらえない例・友達編

続いては友達編です。

 

気持ちを分かってほしい側の人の台詞は、普段はあまり愚痴や文句を言わない女性という前提でご覧ください。

 

「悪く言っちゃいけないよ」

私、昔からお母さんと仲悪くてさ。

いつも傷つけるようなことばっかりしてくるんだよ。

だから今は距離を置いてるんだよね。

 

あんまり親のこと悪く言っちゃいけないよ。

お母さんと仲良くしなきゃ。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「常識」「押し付け」「一般論」

 

親に対して気持ちの折り合いがつかない人によくある悩みの一つに、「周りが理解してくれない」というものがあります。

 

大した苦労もせずぬくぬくと育ってきた人間からすると、親と仲が悪い人の意味が分からないんですよね。

 

「普通は」

私、昔からお母さんと仲悪くてさ。

いつも傷つけるようなことばっかりしてくるんだよ。

だから今は距離を置いてるんだよね。

 

普通は家族って仲良くするもんでしょ。

そういうこと言ったら引かれるからやめたほうがいいよ。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「決めつけ」「押し付け」「一般論」

 

これも前述した「親のことを悪く言っちゃいけないよ」と言う側の人間の発言です。

 

自分のモノサシでしか物事を考えられないから、知らない世界で生きてきた人のことを理解できないんですね。

 

「私もさー」

今日ね、彼にすごく酷いことを言われたの。

「お前が馬鹿だから上司も認めてくれないんだよ」って。

酷くない?

 

えー。むかつくーそれ。

そういや昨日ね!私もさー、彼氏にカチンと来ること言われてさー。

危うく大げんかになりそうだったよ。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「高揚」「スライド」「無関心」

 

女友達と話していてモヤモヤする現象の一つではないでしょうか。

 

「今私が話してたんだけど、知らないうちに相手の話しに切り替わってる」という現象です。

 

このタイプの人間は、自分の話しは聞いてほしいくせに相手の話しには興味がないんですよね。

 

「へー。」

今日ね、彼にすごく酷いことを言われたの。

「お前が馬鹿だから上司も認めてくれないんだよ」って。

酷くない?

 

へー。

そうなんだ。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「無関心」

 

どれだけ他人に興味がないねんって話しですが、実際にこういう人間はかなりいます。

 

自分にも他人にも興味がないので、打てば響くようなコミュニケーションが取れないんですよね。

 

「すぐ傷つくよね」

今日ね、彼にすごく酷いことを言われたの。

「お前が馬鹿だから上司も認めてくれないんだよ」って。

酷くない?

 

前から思ってたけどあなたって、

ちょっとしたことですぐ傷つくよね。

打たれ弱いんじゃない?

【気持ちを分かってもらえない理由】

「決めつけ」「疑い」「イライラ」

 

人の気持ちが分からない人間って、人それぞれメンタルの強さが違うという事実を分かっているようで分かっていません。

 

さらに、自分が傷つかないことに関しては、相手が傷ついていたとしても「そんなので傷つくっておかしくない?」という前提であることも多いです。

 

相手が傷ついているんだったらそれは相手の感じ方や思い方であって、こちらと同じとは限らないんですよね。

 

「忙しいからまた今度ね!」

ちょっと聞いてもらいたいことが

あるんだけどいいかな?

 

ごめーん!

今すごく忙しくてさ、また今度聞くね!

【気持ちを分かってもらえない理由】

「無関心」「逃げ」

 

このタイプの人で多いのが、前述した「自分の話しは聞いてほしいくせに相手の話しには興味がない」というもの。

 

「ちょっと聞いてほしいことがあるんだけど!」と頻繁に言ってくる割に、こちらが聞いてほしい話しをすると「忙しい」と言ってかわす。

 

気持ちを分かってもらえない側の人が、「あんた忙しいって言いながらいっつも男と遊んでんじゃん」というように憤りを感じているケースは枚挙にいとまがないです。

 

「私はそういうの平気だよ」

今日ね、彼にすごく酷いことを言われたの。

「お前が馬鹿だから上司も認めてくれないんだよ」って。

酷くない?

 

別に私はそういうの平気かなー。

だって自分のためを思って言ってくれてるって感じるから。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「全否定」「常識」「正義」

 

このタイプの人って、打たれ強いケースもあるのですが、たとえモラハラ発言を誰かにされても「これは自分のために言ってくれた」と脳内変換していることが結構多いですんよ。

 

つまり、傷ついているのに「これは自分のため」と言い聞かせてやってきた人であることも多いんですよね。

 

気持ちを分かってもらえない例・恋人編

最後は恋人編です。

 

気持ちを分かってほしい側の人の台詞は、誠実でパートナーに向き合おうとしている女性という前提で読んでいただければ幸いです。

 

「お前のためを思って言ってやってるんだ」

そういう言い方されるとすごく傷つく。

悲しくなるからやめてほしい。

 

あのさー。

俺はお前のためを思って言ってやってるんだよ。

なんで分かんないの?

【気持ちを分かってもらえない理由】

「押し付け」「正義」「イライラ」

 

言うまでもなく「お前のため」と言う人のほとんどが、「自分のため」です。

 

ようは、自分が思うように相手をコントロールしたいから、そう言うんですよね。

 

しかもコントロールしたい側の人間に悪気がないケースもよくある上に、相手が自分の思い通りにならないと口調が荒くなり、モラハラ気味になるというケースがよくあります。

 

「今までの彼女はそんなこと言わなかったよ」

そういう言い方されるとすごく傷つく。

悲しくなるからやめてほしい。

 

今までの彼女はそんなこと言わなかったよ。

お前ちょっとズレてるんじゃない?

【気持ちを分かってもらえない理由】

「統計持ち出し」「決めつけ」「疑い」

 

これもよくあるケースの一つです。

 

「今までの人はそんなことしなかったから、君もしないよね?」という前提なんですよね。

 

その前提がくつがえされると、こっちが悪者みたいになってしまうというわけです。

 

「極端なんだよ」

そういう言い方されるとすごく傷つく。

悲しくなるからやめてほしい。

 

お前っていつも極端なんだよ。

もっと柔軟に考えれないの?

【気持ちを分かってもらえない理由】

「決めつけ」「解決策」「呆れ」

 

パートナーの気持ちを考えない人がかならずといっていいほど言う言葉。

 

それが「極端なんだよ」です。

 

いやいや、「お前がいつまで経っても相手の気持ちを理解しようとせーへんから、問題が肥大化してるねんで?」ってことです。

 

「そういうことを言ってるんじゃない」

そういう言い方されるとすごく傷つく。

悲しくなるからやめてほしい。

 

そういうこと言ってるんじゃないんだよ。

俺が言ってること分かんないかなあ。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「全否定」「屁理屈」「スライド」

 

これもまた、パートナーの気持ちを考えない人の代名詞ともいえる台詞の一つでしょう。

 

このタイプの人間は、結局自分が相手の上に立ちたいだけだったりするんですよね。

 

「なかったことにされる」

そういう言い方されるとすごく傷つく。

悲しくなるからやめてほしい。

 

~そして数日後。~

 

おはよー。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「無関心」「逃げ」

 

人の気持ちが分からないだけでなく、パートナーと向き合えない人間の典型です。

 

自分にとって都合の悪い話しはすべてなかったことにされる。

 

こういう人間の考えてることって、「しばらく放っておいたらほとぼり冷めるだろ」なんですよね。

 

だからいけしゃあしゃあと、関係のないメッセージを送ってくるわけです。

 

「俺だって大変なんだよ!」

そういう言い方されるとすごく傷つく。

悲しくなるからやめてほしい。

 

そんなこと言ったって俺だって大変なんだよ!

しょうがないだろ!

分かれよ!

【気持ちを分かってもらえない理由】

「押し付け」「怒り」「うわ被せ」

 

これはどちらかというと、夫婦間でよく起こるすれ違いかもしれません。

 

とくに、育児の大変さをパートナーが分かってくれないというケースによくあって、旦那さんは旦那さんで「育児より仕事のほうが大変に違いない」という前提であることが多いです。

 

「俺だって大変なんだよ!」と言う人の多くが、「相手より自分のほうが大変」と思ってるんですね。

 

そして、その発散方法も分からなくて、溜まったストレスを抱えていることも多いです。

 

「なんで俺ばっかりに言うわけ?」

そういう言い方されるとすごく傷つく。

悲しくなるからやめてほしい。

 

お前だってこの前、俺に変なこと言っただろ?

なんで俺ばっかりに言うわけ?

【気持ちを分かってもらえない理由】

「屁理屈」「イライラ」「責任転嫁」

 

認めてしまったら自分が悪くなってしまうので、相手のせいにして責任逃れをするケースです。

 

このタイプは元々謝れない人間であることも多いですが、人は自分にとって都合の悪いことは認めたくない側面があります。

 

そこを突かれてしまったとき、屁理屈をこねて責任転嫁する人間もいるというわけです。

 

「またその話しかよ。」

そういう言い方されるとすごく傷つく。

悲しくなるからやめてほしい。

 

またそういう話しかよ。

もういいだろ終わったことだし。

【気持ちを分かってもらえない理由】

「全否定」「呆れ」「逃げ」

 

これもまたパートナーの気持ちを分かろうとしない人間の言う台詞ですね。

 

なかったことにするだけではなく、大事な話しができないという特徴もあります。

 

面倒くさい話しを避けて楽しいことだけしていたい。

 

相手の気持ちにちゃんと向き合えない人と一緒になっても、パートナーシップを築くことができません。

 


以上になりますが、ここまで読み進められた方はすでに分かっていらっしゃるかもしれませんね。

 

人の気持ちが分からない人って「自分が基準」なんですよ。

 

だから、その基準に反する人のことの意味が分からないんですよね。

 

とくに、こちらの気持ちを無視して「なかったことにする」人間においては、生き方自体が不義理と不誠実の連続だったりするので、こういう相手に自分の気持ちを分かってもらおうとするのは、時間の無駄だと思ったほうがいいでしょう。

 

「人は話せば分かってくれるはず」と思っている人が多いですが、これは幻想でしかありません。

 



 

じゃあ相手の気持ちを分かるように、どう対応したらいいのか?

いたってシンプルなんです。

 

相手が傷ついたという事実に目を向けて、私情をはさまず「この人は傷ついているんだな」という気持ちに目を向けるだけなんですよ。

 

海外ドラマでこういったシーンをよく見かけます。

 

【例1】

女性
「私はただ悲しいって気持ちを分かってほしいだけなの!なんで分かってくれないの?」

男性
「(はっとした表情で)ごめん、そんなことをキミが思っていたなんて気づかなかったよ。悲しい思いをさせて悪かった」

【例2】

男性
「今日仕事ですごくつらい思いをしたんだ。実はこれこれこんなことがあってさ・・・」

女性
「(つらそうな表情で)それはつらかったね。私に何かできることはある?」

 

これが、人の気持ちを理解するということです。

 

【参照記事】

 

そこにどんな事情や背景があったとしても、傷ついている相手の気持ちに目を向けて寄り添う。

 

自分は傷ついていなかったとしても、相手はきっちりと傷ついているということなんです。

 

そして傷つけたのが自分なんだったら、相手に対してちゃんと謝る。

 

相手に悪いことをしたら「ごめんなさい」と言うのは当たり前のことだけど、不義理したことに謝ることはできても、傷つけたことに対して謝れる人って少ないように思います。

 

たとえば、待ち合わせ場所に遅刻してきて「ごめん、待ったよね?」と言える人でも、仕事でドタキャンになって悲しい思いをしている彼女に対して「仕事とはいえ、さみしい思いをさせてごめんね」とは言えないんです。

 

とくに僕たちが住んでいるこの日本は、先進国なのに幸福度が低い国。

 

幸福度が低いということは、それだけ生きづらさを抱えている上に「分かってほしいのに分かってくれる人がいない」と思っている人たちが多いということなんですよ。

 

だから先に「自分の気持ちを分かってもらおう」とする人が多くなるんですね。

 

先ほど解説した人の気持ちが分からない人の台詞例もそうです。

 

そういった人の多くが、「自分の言いたいことや思っていることを分かってほしい」からこちらの気持ちを無視した物言いになるわけじゃないですか。

 

この根本をたどると、「自分のことを先に分かってほしい」という気持ちがかならずあるんですよ。

 

でも、分かってくれる人が周りにいないし、「主観」「理論」「感情」「消失」を交えた言い方になってしまうというわけです。

 

今このブログを読んでいる方の中には、人の気持ちを考えるという意味が分からなくて、ついこの4つが混ざった言い方を誰かにしていたという人もいらっしゃるかもしれません。

 

どうか、先に相手の気持ちを考えてあげられるよう、接し方を今日から変えてみてください。

 

自分のことを分かってほしければ、まず相手のことを分かってあげる。

 

つまり、相手に心を開いてほしければ、先に自分から心を開くということなんです。

 

人の気持ちを考えられない人の多くは、先に自分のことを分かってほしいあまり、自己開示をしているようで感情や価値観の押し付けを相手に行っていることがよくあります。

 

相手の気持ちを分かろうとするのって、心をオープンにしていないとできないことなんですよね。

 

じゃないとバリアを張ってしまい、相手に対してフィルタ(偏見)をかけて見てしまいますから。

 

そのフィルタをかけた結果の物言いが、「主観」「理論」「感情」「消失」になってしまうわけです。

 

言いたいことや思っていることがあるなら、先に相手の気持ちを汲み取ってから、ワンクッションを置いて伝えてみるといいのではないでしょうか。

 

たとえばこういう風に。

 

女性

「今日仕事で上司にすごい怒られて・・・。

仕事に関係ないことまで持ち出されて、めちゃめちゃ酷いこと言われたんだ。」

男性

「どんなこと言われたの?」

女性

「仕事のミスしたのは私が悪いんだけど、「夜遅くまで遊び歩いてるからたるみが出るんだ」とか「どうせ家に帰っても何もしてないんだろう?」とか。

酷くない?ほんとすごく傷ついた。」

男性

「それは酷いね。

仕事のミスと関係ないし立派なパワハラだよそれ。

大丈夫?」

女性

「うん、だいぶ落ち着いたけど、怒られてるとき本当に泣きそうだった。」

男性

「よく耐えたね。

ちょっと今の話しを聞いてアドバイスできることがあるかもしれないと思ったんだけど、言ってもかまわないかな?(←ワンクッション)」

 

同じアドバイスをするにしても、「先に気持ちを理解する→ワンクッションを置く」という流れを創るだけで、聞く人の受け取り方は大きく変わります。

 

 

とくに世の中がこういった危機的状況だからこそ、いつも以上に人の気持ちを考える必要があるのではないでしょうか。

 

先に気持ちを理解してあげるだけで救われる人は多いはずですよ。

 

 

【withonlineコラム】

 

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